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第 61 話

首里城 not 首里嬢

[今回の書き手]アキ首里城さん
2017.11.01

私は首里城、アキ首里城。
生粋の首里ジェンヌ。。と、言えば気位の高いオンナと思われるでしょうが
南で綱引きが有ると聞けば行ってノスタルジーに浸り、
北でウンジャミが有ると聞けば行って地元の人々の信仰の深さに涙する
単なるサー低ーの島のオンナ。

そんな私にとって11/3文化の日に行われる首里城祭(旧・首里文化祭)は
一大イベントだ。
首里ジャン・首里ジェンヌ・オールドもヤングも歓喜するカーニバル。

本番1か月前の夜から練習が始まる。
パーランクーを叩きながら「ハーイヤ」と言う掛け声が
後半には「モーイヤ」となり、練習後は暗い夜道を早歩きで帰った。
初めての靴ズレも初めてのヤケドも初めてのヒヨコも文化祭の時だった。
ヤケドは朝から祭りへ行き、持ち金が無くなって家に戻りお金をかき集めてる時に
熱々アイロンが足にタッチしてたのだから情けない。。。

当時は首里を小さく一周の道ジュネーで、
ジュネ終わると公民館へ戻り婦人会が用意してくれた炊き出しを食べて
出店が連なるりゅうたん池前へ急ぐのだった。
小学生の時は友達や男子を見てはコソコソ・ワーキャーし、
中学生になれば先輩とすれ違う度にペコペコあいさつ、
噂のカップルのモジモジデートを見かけてはニヤニヤ、
高校の時は悲しいかな記憶がない・・・ミステリー。

大学・社会人になるとこの日に首里にいる事がほぼ無くなり
その間に道ジュネーもりゅうたん通りだけと短くなった。
たまにタイミングが合って祭りを見に行けば
時を経てだいぶふくよかになったオジサン同窓生に驚愕するのであった。
とは言っても、ムムヌチハンタを着た男子はとてもカッコ良いです。
アノ衣装の魔力たるや・・アレはずるい。

同窓生や先輩後輩、友達の親やご近所さんの顔が見れたり
近況報告ができるこの日はかなり遅い七夕みたいなもので、
20時過ぎれば何事もなかったように
大村御殿の角で耳切坊主が立ちんぼする暗く静かな首里に戻るのである。

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アキ首里城さん
アキ首里城Aki Shurijyou

アーバンファンシークールアダルトブランドチーム「ゆんぢちーズ」の長女で
広く浅くをモットーにしている比較的さすらいのミシン踏みです。
facebookで ゆんぢちーズ です。

2015/12/01のエッセイを書いたナカハジメ氏と
bar「ソカロカ」を運営しています。
facebookでZocaloka、instagramでzocaloka21615です。

次回の書き手は
與古田忠さん

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