余白
あけまして、おめでとうございます。 大晦日から元日。年を越すという感覚は、
単に『日付が変わる』という、いつもの毎日とは
やはりちょっと違って、大きくリセットされるような
新鮮な気分になります。
あたらしいカレンダーや手帳をひろげて感じる、
まだ記されていないたくさんの余白への
希望に満ちたあのワクワク感...
もちろん、「好きだから」の理由に他なりませんが、
『白いうつわ』にたいする、私の中での思いは、
そんな『余白』を感じる感覚に近いかもしれません。
例えばプレートのような平たい面は、描く前のキャンパスのように、
そこに、どんな食べ物が盛られるのか?
そんな「使われ方」へ思いを巡らせたり
または、初めは同じ白でも、
それぞれ日々の暮らしの中で時間と共に
いつしか異なる風合いの白へと、
うつわが変化していく様を想像することだったりという
未来へと思いを巡らせたり。
白いうつわだけを作り続けて、もうかれこれ8年近く。
いつしか「余白」は、日々の暮らしを楽しむ
ことの始まりである、というような感覚を意識するようになりました。
そんな風に白に『こだわる』のでは無く、
むしろそれを『楽しむ』ことに気持ちが向かってからは、
ジャンルの枠をこえた作り手と一緒に
お仕事をする機会も自然と増えました。
その出会いはまた、新しい創作のアイデアを
掴むきっかけになったりもしています。
まだ記されていない、たくさん余白の多い
みなさまの新年が素敵な毎日になりますように。
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仲村盛隆Moritaka Nakamura
ecco(デコ)代表
deccoは夫婦による創作ユニット名。
2007年より首里駅の近くで磁器の白いうつわを制作・販売しています。
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