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第 64 話

南国ミックスちゃんぷるー

[今回の書き手]比嘉愛さん
2018.02.01

花屋をopenする前、県外の花屋で勉強してる時、「比嘉ちゃん沖縄の子だから南国っぽいの作ってよ、」と、言われると正直困った。
実はその頃の私は南国独特な色鮮やかなお花達が苦手で、さほど興味がなく、日本の四季折々に現れる植物の風景や、沖縄では当時あまり見たことのない繊細な色やシックな色や姿見に触れたくて県外へと飛び立ったからだ。

充分その希望は叶い満足したのだが、先輩の勧めもあり沖縄に帰る前に一度海外の花事情も見たくなった。
ワーキングホリデー制度を調べると、一番行きたかったフランスには当時年齢が追いついてなく、オーストラリアに軽い気持ちで申し込み私の初海外「ワーキングホリデー」がスタートした。

しかし、いざ住み始めると「うちなータイム」同様「オージータイム」があり、沖縄にいるような感じでのんびりとした日々を過ごしてた、小さな島での海沿いの生活にも程よく慣れた頃、いわゆる観光地や街並みに出掛けるようになった、そこで、まさかの大発見と大ショックを経験することになる、それは、故郷沖縄で見飽きてたはずの色鮮やかな南国のお花達が、デパートやホテルなどに、なんともスタイリッシュで豪華に装飾されていたのだ、
生意気盛り絶好調の私には、まさしく目から鱗で自分の知識の無さや経験の乏しさの中にある小さな世界で位置付けてた勝手な偏見にアングリ。。。

マイリマシタ、かっこいいし。あれから早20年以上の月日が流れた今も好きな色味や花は変わらずだが、あのショックのおかげで、南国のお花への抵抗が消え、沖縄で生まれ育ち県外へ飛び出した私の名刺代わりのように、和、洋の中に南国のお花も入れる事も楽しめてる私がいる。なんとなく行った海外でまさかこのスタイルの基盤が出来るとは、本当人生っておもしろい。

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和洋南国ミックスのお花

比嘉愛さん
比嘉愛Ai Higa

高校卒業後、東京の看護学校へ進学。
そこで花々に魅了されすぐに学校を辞め花放浪をスタート。
1996年 花屋「Delphi」、2015年ウェデイングブーケの「flower nico」、2017年沖縄クリエイターによるウェディングプチギフトや小物の「nicolife」をオープン。

次回の書き手は
奥原佐和子さん

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