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第 28 話

食を通して親子の絆を育みたい

[今回の書き手]玉城小夏さん
2014.12.01

「君が嫌いだからといって
食卓に出さないのは間違っているよ」
と、主人が言ってくれた一言がきっかけで
私は今、「料理研究家」として(ちょっとカッコ良すぎる肩書きですが...)
「忙しくとも経験となる思い出を残したいと考える親子に
絆を深める経験を食を通して伝えたい」
というコンセプトを持って
親子お料理教室やおやつ教室などの活動をはじめ
キッズレストランカナカナさんでのメニュー開発や商品開発など
「料理」を仕事としています。
恥ずかしながら、私は小さい頃から「好き嫌い」が激しく
特に沖縄の人気野菜ゴーヤー、ナーベーラーが苦手で
母を困らせてばかりいました。
実家を出てからは好きな物を作って食べられる幸せにひたっていました。
そんな私が「母」となれば、当然食卓には私の好きなものばかり並びます。
子供がいないうちは良かったのですが
子供が生まれ、食事をする年齢になると
主人が先の一言を。
私の心にグサッと突き刺さり(大げさですが...)と、同時に
目の前が明るく、視野が広がったような感覚になりました。
そうだ!子供は私とは違う
いろんな体験をさせてあげなくては!
嫌いにならないような工夫ができればきっと好き嫌いのない子になれるはず!
そして私は毎日母に電話で嫌いな島野菜の料理方法をたずねて作るようになり
私たちの食卓には旬の野菜や沖縄料理が少しづつ並ぶようになりました。

味を知らなければ美味しい料理は作れない
ということは私がまず作って食べないといけません(笑)

嫌いな食べ物をどう乗り越えるか
その食材の何が嫌いな要因なのか?
私自身が嫌いなものが多いからこそ
私が食べられる工夫なら子供も食べられるはず
切り方、味付け、形や姿そのものを隠して料理、好きなものと一緒に料理
など多くの工夫を重ねていきました。
嫌いなものを食べられるようになる一番効果のあったことは
旬の食材、新鮮な食材をそのまま食べることでした。
遠くの県外よりも地元沖縄でとれたお野菜や果物は
みずみずしくておやつよりも美味しい。
母が持ってきてくれたとれたてのとうもろこし
一度食べたその味をしっかり覚えていて
蒸すのが待てなくて生でかじってしまった4歳の娘
美味しそうに食べる姿に私も母も一緒に笑ってしまったものです

そして子供が料理に興味を持った頃
一緒にキッチンに立つことが自然となりました。
食材、調理器具、レシピの話をしながらの調理は
子供から教わることも多く
新しいメニューの考案や工夫が数多く生まれました。
そのメニューから
お弁当コンテストグランプリ
うちな~島ヤサイ料理コンテスト学生部門グランプリ
また楽しい親子のキッチンでのコミュニケーションを
親子クッキングコンテストで評価いただき沖縄地区で優勝できました。

美味しいを多く体験させることで
調理と食事を楽しい思い出、経験として残せる
そこには親と子の絆が生まれ
子が親になったときにきっと「思い出」を「経験」を思い出し
また親子の素敵な絆につながっていく

そんな輪が広がっていってほしい
私がお手伝いしたい!
そんな思いで娘を助手に
親子おやつ教室などの活動を頑張っています。
(実は彼女はすごい人でマネジャーさん並みに気が利きます!)

楽しい経験を残したい方
ご一緒にいかがでしょうか?

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小夏お母さんが全幅の信頼をおいている娘さんと。彼女と一緒なら活動も広がります。

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親子で楽しく手作りおやつはいかが?

玉城小夏さん
玉城小夏Konatsu Tamaki

沖縄県南風原町のキッズレストラン カナカナの調理担当。
お魚レシピ伝道師・豆腐マイスター・お料理アドバイザーとして活躍。
県内のお料理レシピコンテストで受賞歴多数。
○お魚かんたん保存食レシピコンテスト準グランプリ受賞
○2014うちな〜島やさいコンテスト準グランプリ受賞
○第7回親子クッキングコンテスト沖縄地区大会優勝
○コープおきなわお弁当グランプリ親子で作るコースグランプリ受賞

次回の書き手は
瑞慶覧宏至さん

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