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最新号「Chill Out」あの人の心落ち着く時間の裏話

2023.01.24

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  • PHOTO:G-KEN

最新号のおきなわいちば79号は「Chill Out」特集。企画を進めるにあたり、まずは、いろいろな人たちに「Chill Out」について聞いてみるところからスタートした。心を落ちかせたり、鎮めたりする時間って人それぞれで、話を聞くだけでも楽しかった。そんな中、葉棚さんと今村さんのチルタイムを取材させてもらった。

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まずは、住宅の庭づくりや宿の植栽デザインなどを手がけている葉棚達也さんと由真さん。二人のチルタイムは、早朝に愛犬と楽しむ海辺の散歩。寒い季節や雨の日でも関係なく、愛犬のクロとキビを車に乗せて、家からちょっと離れた海まで出かけるのが日課の葉棚さん。IMG_1686.jpg

同行させてもらったのは11月の早朝。沖縄でもちょっと肌寒いなぁ、と感じる季節ではあったけど、二人の散歩はとってもワイルドで膝下まで海に浸かりながら、ザブザブと前に進んでいく。果てしなく続く海を眺めながら、時々、海岸沿いの植物を観察したり、空を見上げて鳴き声を頼りに鳥を探したり。沖縄にはたくさんの渡り鳥がやってくる。頻繁に通っていると、鳥の種類で季節がわかるというから、興味深い。

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干潮時はキノコのような形の岩が顔を出し、よじ登ったりして楽しんでいるという。反対に満潮時は、肩まで浸かることもあるとか。そうなると散歩というよりもちょっとした冒険だけど、クロやキビは大はしゃぎ。

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そんな自然が大好きな達也さんと由真さんでも、仕事がハードな日は、「ちょっと今日はしんどいかな」って思うこともあるとか。とはいえ、クロやキビの喜ぶ姿を見るとやめられない。何よりも、早朝の海を歩くことで気持ちがリフレッシュできて、元気がもらえるという。

実際に歩いてみるとその気持がよく分かる。海に足を入れるだけで、心がスーッと軽くなり、元気がフツフツ湧いてきた。

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  • PHOTO:G-KEN

もうひとりは、こちらも海辺がチルスポットの陶芸家・今村さん。芸大に通っていた頃から、海辺でコーヒーを飲むのが日課になっているそう。今も時間があれば海辺に出かけて、お気に入りの道具でエスプレッソを淹れている。

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その道具のセレクトがとにかく俊逸でかっこいい。長く実家で愛用していたお気に入りのラグマットを敷いて、アンティーク調の味わいのあるテーブルを設置。その上には、友人に作ってもらったドクロのオブジェを飾り、革のオリジナルケースから、自作のデミタスカップを取り出す。いよいよ「エスプレッソの儀式」が開かれるのだ。

この日は、青森にある「6かく珈琲」の豆を使用。今村さんが淹れてくれたエスプレッソは香りも良く、海風によって冷えた体をじんわりと温めてくれた。コーヒーって豆や器、淹れてくれる人や使用する道具、シチュエーションの違いでおいしさも変わってくると思うけど、そのすべてが完璧で、最高の気分を楽しませてもらった。好きな人たちの道具や豆を使って一杯を味わう今村さんのチルアウトは、心が鎮まるというよりも、踊り出す、そんな高揚感があり、とっても素敵な時間だった。

  • 文・ 草々草々
  • 写真・G-KEN、編集部

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