十人十色の「あの人のチルアウト」
先日発売になりました、おきなわいちば79号「Chill Out」。
チルアウト、は人によっていろいろな捉え方があると思いますが、その違いが面白いなと思いながら作ったのが「あの人のチルアウト」というページ。総勢17名のチルアウトがずらり並んでいます。(編集部の草々さんと彩さんと一緒に担当しました)
ここでは、私が担当した4名をご紹介します。
工藤大輔さん。
オーダーキッチンや内装工事などを手掛けるKiCHiの代表です。木、アイアン、真鍮、ホウロウなど、私が好きな素材を組み合わせたものづくりが多くて大好きです。当然工房のSNSをフォローしたのですが・・・・なぜか工藤さんが描くイラストの投稿率が高い(笑)。でも、イラストのタッチがこれまた私好みで、いつかお話を伺ってみたいなーと思っていました。
私は絵心がないので、描くことがチルアウトというのは憧れつつなかなか真似できない。でも、先の細いボールペンで黒を塗りつぶすというのは、無心になれそうでいいなあと思いました。絵の具とパレットも素敵。ぐっときます。
石塚絢三さん。
宜野湾市の隠れ家的なカフェ、Reef Knot Coffeeの店主。店内は映画のポスターやパンフレット、原作本など映画ファンにはたまらない空間です。でも実はキャンパーでもある石塚さんは、アウトドアにも詳しいんです。チルアウトを伺うと「やっぱり焚き火でしょう」と教えてくれました。
パチパチと燃える火を見ながらすることと言えば・・・いや、何もしなくていいんですが、石塚さんのお話を聞いていて「わかる!」と思ったのが「語りたくなる」ということ。非日常の雰囲気がそうさせるのか、炎の温度で心身ともにぼーっとするのか、理由はわかりませんが、心の内を明かしたくなったり、ロマンチックなことを口にしてみたくなりしませんか?翌日思い出して「きゃー!」と恥ずかしくなりそうですが、気のおけない仲間とならそんな時間もありかな、と思います。
あらしろみほさん。
石垣島ラー油でおなじみのペンギン食堂にて、イベント企画や広報を担当。あらしろさんが以前、黒島にお住まいだったときにお会いしたことがあり、きっと素敵なチルタイムを持っていそうだなあということで伺ってみました。
現在は石垣島在住のあらしろさんですが、旦那さまの実家が黒島にあるということで、月に数回、高速船で通っているそうです。旅行ではないけれど、船に乗るのはそれだけで旅情をそそられるから不思議。切なくなったり、しみじみしたり、そんな人間らしい時間が素敵だなと思いました。
浦崎貴子さん。
アイリッシュ音楽団ninaでフィドルを担当。きまぐれでイベント出店するカレー屋「カルダモーン」としての一面もあります。かわいい編み物を作る人、としても私の中では気になっていた存在で、今回お話を伺えて嬉しかったです。
家族がくつろぐ畳部屋の一角に縫い物アイテムがぎゅぎゅっと。ご本人的にはどさっと置いている感じ、らしいのですが、木のローテーブルやかごバッグとの何気ない組み合わせが素敵です。お子さんができてから、ゆっくり編み物をする時間は減ったそうですが、今の浦崎さんなりの編み物時間(チルタイム)がいいなあと思いました。やっていることは一緒でも、その時の状況によってチルアウトの過ごし方や捉え方は変わってくる。その変化にもその人らしさが出ていることが興味深かったです。
「チルアウト」は流行り言葉のようにとらえていた私ですが、自分らしく心地よく過ごすために大切な時間だなあと、みなさんのお話を聞いていてしみじみ思うのでした。
ご協力いただいたみなさん、ありがとうございました。