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平安座島のサングヮチャー

2018.07.13

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旧暦の3月3日に行われる「浜下り」。沖縄っこですが、実はちゃんとやったことがなく(平日は学校か仕事ですからね、ほとんど...)。「浜下りっていえば平安座島かな?」ということで、旧暦3月3日から3日間かけて行われる「サングヮチャー」の取材にでかけました。

2日目の魚神輿を担いで海を渡る「ナンザモーイ」を撮影しようと朝10時ごろにでかけたのですが、島をあげての一大行事ということもあって、島全体がそわそわ&ウェルカム状態。「お昼ゴハンはうちで食べるでしょ?」当たり前のように言い放ってくださったのは、三月ポーポーの取材でお世話になった田村さん。言われるがままに食卓テーブルに座り、久々に実家に帰ってきた子どもよろしく、カメラマンWさんと私はソーキ汁をすすりました。

「...今日はもう何もしたくない。このままこの家の子になりたい」

それくらい居心地の良い田村さんちには、ひっきりなしにお客さんが。中でも驚いたのが、サングヮチャーにあわせて帰省中の島出身の女性。なぜか白人美女をつれて登場し、「ヒッチハイクしてて、危ないから連れてきたのよ〜。でも何言ってるかわからないわけさ」。何言っているかわからないけど、今日は女性のご実家に泊まるらしい。アンビリーバブル!This is 平安座ホスピタリティ、ネ!

ナンザモーイも無事に撮影ができ(詳しくはおきなわいちば62号で!)、1日島で過ごしてみてわかったことは、島の人たちはこの行事をとても大切にしていて、どんな形であろうと残していきたいと努力していること。昔は2年に一度だったり、ナンザへ渡っていいのは男性のみという決まりがあったらしいのですが、今は地元企業や観光で訪れた人もみんなで行事を作っているような印象でした。

きっと、こんな風に地元の人たちが大切にしている小さな伝統行事が沖縄にはたくさんあるんだろうな。時代の変化で失くなってしまうのもしょうがないことだけど、少しでも多く、長く残って欲しい...。

お土産でいただいた三月ポーポーを食べながら、ちょっぴりおセンチな気分になりました。来年も行きたいな。

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平安座島には手先が器用な人がいます。飾りも神輿も手作り。歯が巻貝なの!

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魚神輿が練り歩くシュールな光景。右は夜の宴で振る舞われた酢物とポーポー。

おきなわいちば62号はこちら

  • 文・ 5858

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