「みんなのうちなーぐち辞典」公開中
めんそーれ(いらっしゃい)、まーさん(おいしい)など、昔から使われてきた沖縄の方言「うちなーぐち」。お年寄りには耳馴染みのある言葉だが、会話を聞き取れたり、理解することのできる若い人はほとんどいないらしい。
沖縄県が県民に対して実施したアンケート調査(平成30年度)で、うちなーぐち(沖縄語)を含む「しまくとぅば」について、「よくわかる」と回答した10代が0.4%しかいなかったというのだ。70代以上でも、約半数の54.0%という結果だったそう。
このままだと近い将来失われてしまうかもしれない「うちなーぐち」を守り、未来へつないでいこうと、携帯電話会社NTTドコモが地域協創プロジェクトとして2019年から動き出した。
そのプロジェクトが、動画サイト「みんなのうちなーぐち辞典」だ。スマホを使って動画を撮影するという携帯電話会社ならではの取り組みで、うちなーぐちの話者や言語学者、地元の人たちと協力して、うちなーぐちの単語を体現する動画の撮影が行われた。子どもたちや学生、若者が中心となり、それぞれが単語の意味を考えながら、何気ない日常のシーンを切り取った。
カメラを前に緊張している表情もご愛嬌で、沖縄の豊かな自然とともに伝えられているうちなーぐちは生き生きとしていて、単語に込めた思いまで画面から伝わってくるよう。見ているこちらの心がほっこりする、世界でたったひとつの辞典に仕上がっている。
うちなーぐちを知っている人も、知らない人も、この辞典を通して新しい発見に出合えるはず。日々、言葉を使って想いを発信しているおきなわいちば編集部も、沖縄のアイデンティティともいえる「うちなーぐち」を、もっと伝えていきたい。
NTTドコモ「みんなのうちなーぐち辞典」
https://www.nttdocomo.co.jp/special_contents/okinawa/