本を通じて人と人をつなぐ、思い出書店の新たな挑戦
本との出会いの場である本屋さんは、知的好奇心をくすぐるスポット。タイトルに惹かれ、何気なく手にした一冊が自分の世界を広げてくれたり、新しい気づきを得ることもある。便利な世の中になり、モバイルで文章が読めたとしても、本好きにとって本屋さんは、やっぱりなくてはならない存在だ。
でも今、本屋さんがどんどん減っているのをご存知だろうか。沖縄にある41市町村のうち、本屋さんがあるのは20市町村ほど。離島には、ほぼ存在しない。本屋さんの灯を消さないようにと奮闘しているのが、シェアスペース「coconova(ココノバ)名護」の一角にある「思い出書店」だ。
思い出書店で扱う本は売り物ではなく、感想や推薦文が書かれた帯が巻かれた本を貸し借りする「交換」スタイル。新しい本の入荷や交換は、LINEのアカウントで利用者自らが登録して管理する仕組み。代金は無料というからビックリ!
「書店や図書館を増やすことも大切ですが、それよりもっと大事なことは『普通に暮らしている人たちが本を読める状態である』ということ。暮らす人たちにとって一番大切な『本が身近にある環境』にしたいんです」と話すのは、思い出書店の水野拓海さん。誰もが気軽に本を手にする場所をもっともっと増やしたいと考えている。
そこで水野さんたちが取り組んだのが、継続寄付型クラウドファンディング。通常のクラウドファンディングはプロジェクトを実施するのに必要な目標金額と募集期間を設定し、募集期間内に支援を集めるサービスのことだが、継続寄付は必要な資金を毎月支援するサービスで、一度きりではなく、ずっと寄り添ってもらう支援のスタイルだ。6月中旬から募集を始めたところ、1ヶ月で目標人数の50人に達成した(現在はネクストゴール達成に向けて活動中)。
「おかげさまで目標に達することができました。今後の活動ですが、まずは思い出書店の拠点を増やします。私たちが名護にいるので、北部地域のカフェや雑貨店、公民館などに声をかけ、小さなスペースでいいので本を置かせてもらおうと思います」
また、本を通じてつながる仕組みをさらに広げようと、帯や本を置いてくれる協力店(拠点サポーター)も募っていると話す水野さん。「応募条件は『本が好き!』ということだけです。場所や仕組みについては相談しながら進められます。私たちの活動に共感してくださるなら、ぜひ一緒に『本と人をつなぐ人』になってもらえたらうれしいですね」
拠点サポーターご希望の方へ
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思い出書店 クラウドファンディング
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