精霊の宿る川−日本で一番魚種が多い、沖縄県西表島の浦内川−
2020.05.27
思うように出かけることがままならない日々が始まってから、数ヶ月。家と職場の往復以外していないので、「そういえば、海の色ってどんなだったかな」と、ふとした瞬間に自然が恋しくなったりします。
3月に発売された『精霊の宿る川−日本で一番魚種が多い、沖縄県西表島の浦内川−』は、西表島・浦内川の自然を様々な角度からおさめた環境生態写真集。沖縄で最長、といっても、19kmに満たない浦内川は、407種の魚種が確認されるなど日本で一番魚種が多いとされる川。日本一広大なマングローブ林が広がり、多様で独特な環境を持っています。1977年から西表島に住み、長年島の自然を見続けてきた著者・笠井雅夫さんのファインダー越しに見る川の景色、植物や魚たちの様子は、とても雄大で、神秘的。
絶滅危惧種の魚の写真など資料としての価値はさることながら、川底の砂紋やオヒルギの膝根など、自然が作り出す意図しない模様の美しさに、きっと心を奪われるはずです。
ほとんど開発されていないため、生物の宝庫となった浦内川の魅力が詰まった一冊。本の中で、西表島の奇跡の自然を堪能してみませんか。
『精霊の宿る川−日本で一番魚種が多い、沖縄県西表島の浦内川−』
著者:笠井雅夫
判型:B5判横(136ページ)
価格:本体2,300円+税
発行:南山舎(2020年3月)
https://www.jaima-mark.net/SHOP/book-other30.html