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自分の写真集を作る

2021.06.08

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山ばかり登っていた学世時代。周りが就職活動を始め出しても、頭の中には、次に登る山のルートばかり。まともに就職活動をしていなかった。そんな中、漠然とやってみたいと思ったのが、雑誌を作る仕事だった。きっかけはアウトドア雑誌に掲載されていた一枚の写真。屋久島の森の中をトレッキングしているワンシーンで、ザックを頭に載せて川を渡っている様子が見開き全面に掲載されていた。その写真がとにかくカッコよくて、同じことをやってみたくなり、その後、屋久島や西表島でトレッキングに挑戦した。1枚の写真でここまで人の心を動かし、新しい世界を伝えることができるのかと、感動したのを覚えている。

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編集の仕事に就いてからは、より写真の魅力にはまった。仕事では、カメラマンさんにお願いして企画に沿った題材で撮影してもらい、その写真をデザイナーさんと相談して構成していく。そんなやりとりも楽しい時間だが、自分で写真を撮るのも好きなので、娘二人の写真で一冊の写真集を作ってみた。撮るだけではなく、写真を並べて一冊の本に構成していく作業は、物語を作っていくようで楽しい。

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見開きでダイナミックに配置したり、小さな写真で組み合わせたりと、リズム感も考え構成していく。あそこのページにこんなシーンを盛り込みたいと、思いついたら二人を誘って、ビーチやおそば屋さんなどに行って撮影するなど、写真集の制作を楽しんだ。

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カメラマンの友達に誘われて、写真家の大森克己さんのワークショップに参加したことも自分で写真集を作ろうと思ったきっかけだ。ワークショップでは、それぞれがテーマを考えて、自作の写真集を発表した。「料理」や「お酒」など得意分野をテーマにした人もいれば、一緒に参加した友達は入院していた経験から、「病室の窓から見える風景」を発表するなど個性に溢れていて、写真集っておもしろい、って興奮した。ちなみに自分が発表したのは、住宅街にひっそりと、放置されたレトロな遊具たち。わんぱくな子供たちを相手に永い年月頑張ってきた遊具に哀愁を感じてしまい、みつけると「お疲れ様」と一声かけて撮影している。

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先日も、おきなわいちばの散歩企画で南城市を散策した時、目に留まったのはレトロな遊具たち。沖縄の街中には、この錆びて味わいのある遊具が結構残っていて、コツコツ素材をため込んでいる。まとまったら、レトロな遊具の写真集を作ってみようかと計画している。

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  • 文・ 草々草々

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