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祖母との思い出

2021.04.20

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ウチの祖母は、ポークを焼く名人でした。外はカリッカリなのに、中はジューシーで、幼い頃は小腹が空いたら2軒隣りの祖母の家を訪ね、ポークが食べたいとねだったものです。

「ポーク焼いて〜」と声をかけると、少し足の悪い祖母は「よっこいしょ」と言いながら立ち上がり、アメリカ製の小さな冷蔵庫からポークを取り出して、薄すぎず、厚すぎない太さにスライス。小さな鉄のフライパンに切ったポークを並べ、時々ひっくり返しながら焼いてくれました。隣りでフライパンの中を覗き込み、焼き上がりを今か今かと待つワタシに祖母は「あわてぃらんよ〜」と言い、楽しそうな顔をしていたのをよく覚えています。

今では、ワタシがポークを焼き、息子がおいしそうに食べていますが、祖母の味にはほど遠く、なかなかうまく焼き上がりません。表面をカリッとさせたいと思っても焦げそうになるし、焼きすぎると中のお肉が固くなるし...。祖母の手さばきを思い出しながら、ポーク焼き名人を目指している、今日この頃です。

  • 文・ 華

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