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お気に入りの作家もの「城紅型染工房のタペストリー」

2020.10.30

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桃の節句はとうに過ぎているのに、我が家では今年の3月からずっと雛人形を飾っています。厳密には人形ではなくて、お内裏様とお雛様をデザインした手染めの紅型タペストリー。那覇市首里と浦添の境目あたりにある、城紅型染工房の商品で、娘のために購入しました。おきなわいちば66号の「気になる沖縄ファッション」で、紅型の素敵な日傘とターバンを紹介させていただく際に工房兼お店を訪ね、そこにずらりと並ぶ紅型アイテムに一目惚れし、取材後も個人的にちょこちょこ通っています。

1971年に創業した城紅型染工房は「暮らしの中に紅型を」をテーマに夫婦ふたりで創業し、やがてふたりの娘さんがデザイナーとして加わり、伝統を守りながらも新しい感覚や発想をプラスした紅型アイテムも作るようになりました。帽子、蝶ネクタイ、日傘、ストール、ブローチ、ピアスなど、経験豊かな職人による丁寧な手仕事と、「あ、おしゃれ!」と素直に思えるモダンなデザイン、そして何より紅型への愛情を感じます。

それまで、紅型アイテムを持っていなかった、いや、正直あまり欲しいと思わなかった私でしたが(沖縄出身なので、なんというか地元の伝統工芸品を持つことが気恥ずかしかったのでしょうか。若かったな...)、城紅型染工房の商品は「ほしい!」と思えるものばかり。贈り物として選んだ際には、相手からすごく喜んでもらえて、私も嬉しくなりました。

何百年もの長い間、技や想いが大切に受け継がれてきた沖縄を代表する伝統工芸、紅型。私の2歳の娘は、紅型のことも、このタペストリーのこともまだよくわかっていませんが、彼女がどんどん成長し、大人になり、おばあちゃんになっても、大切に持っていてくれたら嬉しいです。それもまた「受け継ぐ」ですよね。「これは私の雛人形!」と彼女が言ってくれる日まで、このタペストリーは私が大切に愛でたいと思います。
・・・というか自分が欲しくて買ったというのもあるんですよね、正直(笑)


●城紅型染工房
https://www.gusukubingata.com

  • 文・ 文
  • 写真・平良信実

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