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コーヒータイム

2020.08.07

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小学生のとき、ラジオ体操が終わるとその足でいとこたちとおばあちゃん家に行くのが習慣でした。家に着くと、ちょうどおじいちゃんが新聞を読みながらサンドイッチをコーヒーで流し込んでいる最中。「あい、朝ごはん食べなさい」と、ばぁちゃんは座るのをやめて、孫たち用のポークとたまごのサンドイッチ(トマト抜き)を作りに台所へ戻っていくのです。その時にばあちゃんが一緒に出しれくれたのが、ホットミルクに少しだけインスタントコーヒーを入れためちゃくちゃ甘いコーヒー牛乳。トマトは食べられないけれど、それを飲むと、少しだけ大人になったような気分になれる魔法の飲み物でした。

時は経ち、コーヒーはゴリゴリのブラック派の大人になってしまった私。ステイホームもあって、ゆっくりコーヒーを淹れる時間ができたので、いい豆を買い、ミルで挽き、ハンドドリップでモーニングコーヒー......って、聞こえはめっちゃいいんですけど、あれ、そんなにおいしくない。ドリップ技術が皆無なのはさておき、はて、こんなにおいしくないものか...。おきなわいちばの取材で、おいしいコーヒーを飲みすぎた弊害かしら。

なんて思いながら、自分が淹れたコーヒーがおいしくない話をしていたら、ある人にこんな風に言われました。

「コーヒーはね、ひとにいれてもらうからおいしいんだよ」

すとん、と何かが自分の中で落ちる音。確かに。なるほどなるほど。わかる気がする。

まだ豆があるので、自分で淹れたあまりおいしくないドリップコーヒーを飲む週末はもう少し続きそう。あの甘々のコーヒー牛乳はもう飲めないけれど、次の週末の朝は、ミルクをたっぷり入れてカフェオレにしてみようかな。

  • 文・ 5858

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