つくる人と食べる人をつなぐ、暮らしと食のマガジン

おきなわいちばは
3、6、9、12月の5日発行

エッセイのリレー

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時は師走。国際通りにネオンやクリスマスソングがちらつき始める時期に、
私は石垣島で、ある撮影に臨んでいた。

日本列島の最南端に近いこの離島では、まだハイビスカスが咲いている程の陽気だったので、
その撮影は、緑の芝生が生い茂る、ある別荘の庭で行われた。

私は石垣島や沖縄本島を拠点としながら、世界中を飛び回る生活をしている。
収入の大半はインターネット上での取引や広告で、
平均的に月収数千万円という売り上げを立てる事が出来たので、
所謂成功者を訪ねるという趣旨のインタビュー撮影という話が舞い込んできたのだった。

この撮影は、私がずっと叶えたいと思ってきた夢が実現するチャンスだった。
何故なら私が世界に飛び出して成功しようと思った理由は、
若い世代の日本人に憧れて貰いたかったからだ。
そういう存在になる事で存在感や発言力をつけられるので、
若い世代が私に耳を傾けてくれるだろうという思惑があった。

そこまでしてまでも若者に伝えたいメッセージは、
彼らが今後の少子高齢化社会を支えていく為には、リスクを負ってでも挑戦が不可欠で、
それを恐れてはいけないという事だ。

先日沖縄では『世界のウチナーンチュ大会』が開催された。
沖縄の地を遠く離れ世界に散ろうとも、チムグクルを忘れるどころか、
その魂を2世3世にも継承しているウチナーンチュが一堂に集い、
誇りを持ってカチャーシーを踊る姿を見て、
これこそが今の日本の若い世代が持つべき責務だと再認識した。

グローバル化の波は加速している。
そんな中、若い日本人が持つべき責務は、世界と競争するよりも共存の道を選ぶ、
いわばゆいまーるの精神に則った選択肢を模索していく事だ。
しかし若者が積極的に起業をしたり、海外に活躍の場を広げたり、
挑戦を出来るような環境を整えることが出来るのは、私達大人に他ならない。

だからこそ大人が資金力や余裕、そして国家に対しての愛を持ち、
次世代に継承していくべきだというメッセージを伝え、撮影は終了した。

もしかしたらこの記事を読んでいる貴方にも、
ネット上のどこかで私のインタビューを目にする日がくるかもしれない。
そんな日がもし来たら、一人の男の叫びが貴方にも届いたことになるので、
良かったら私のメッセージに耳を傾けてみて頂きたいと思う。



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今回受けたインタビューでの一枚

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世界のウチナーンチュ大会の様子
 

PROFILE

吉川 将大(Yoshikawa Masahiroさん

14歳で心臓病を患い、死にかける。15歳で単身渡米。
4度の退学処分の末行き場を失い17歳でホームレスとなる。
飛び級でアメリカの大学を卒業。帰国後、営業の道を歩む。
現在は沖縄を拠点に世界中を飛び回りながら、
若者に向けてメッセージを発信している。


2017.1.1

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これまでのエッセイ

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