つくる人と食べる人をつなぐ、暮らしと食のマガジン

おきなわいちばは
3、6、9、12月の5日発行

エッセイのリレー

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壺屋の路地裏に越してきてから、
温故知新、ボーダーレス、鋭くてゆるい。
そんな言葉をぼんやりと浮かべながら、
「共存共栄の街のありかた」を夢想しています。

壺屋界隈は壺屋焼の窯元や古い商店街に加えて、
近年、古書店やアートギャラリー、専門店等
様々な個性的なショップが賑わいをみせていて、
沖縄では数少ない「人が良く歩く」エリアです。

複合的な商業施設や、現代型の消費社会に
イタズラに競争心を煽られるのではなく、
街場の商人や職人は、店や時代を「探求する余裕」や
個人商店、専門店ならではの「違いを見極める楽しみ」を
提案していく事が望ましいのではと考えています。

「今日は何が食べたいか、何が飲みたいか」
「何を想いたいか、何を見つけたいか」
そんな等身大の感覚と真っ当に向き合える街に、
人は引きつけられ足を運ぶのではないでしょうか。

『ワタシはどんなヒトなのか』という
十人十色の溢れる衝動や物語が、
「街から人々へ、人々から街へ」と
心地良い循環を生むのではないかなと思います。

OKINAWAのつらく明るく力強い感情に満ちた歴史や、
賑やかで多種多様に彩られた食、工芸、芸能文化が
真に世界中の陽にあたる日を夢想しています。

日本人がポートランドやN.Yの街に憧れるように、
世界中の人々が、沖縄という小さな島を、
「面白い外国人の面白い街」と憧れるようになったら、、、
そんな想いをメディアをはじめ、様々な職種の人々が共有し、
誇りある街を発信できたら、素晴らしい事だと思うのです。

さて夢見がちな僕の珈琲が壺屋の街から世界のどこまで溢れるか。
心をそっと映し出すような美しい一杯を、丁寧に、誠実に。
2016年も、みなさまどうぞ宜しくお願い申し上げます。

そして今日も一杯の珈琲を大切に。


●MAHOU COFFEE
www.mahoucoffee.com
〒902-0065
沖縄県那覇市壺屋1-6-5
Tel 098-863-6866


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PROFILE

山㟢 明央 さん

1980年東京生まれ。
幼い頃から、職人やアーティストの創る
何も無いところから生み出される世界観に引きつけられる。
珈琲抽出を生業にする覚悟を決め、
2011年宜野湾市に魔法珈琲をオープン。(2015年閉店)
2015年那覇市壺屋に
「古き善き深煎り珈琲とエスプレッソの店」MAHOU COFFEEをオープン。
「珈琲抽出屋」の独自視点で、誰もの心身にすうっと沁み入る一杯を追求する。
趣味はサッカー、旨い酒。



2016.02.01

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