つくる人と食べる人をつなぐ、暮らしと食のマガジン

おきなわいちばは
3、6、9、12月の5日発行

エッセイのリレー

kinashinobu_title.jpg

 

はじめまして。「鳴き声以外全部食べる」と言われる沖縄で、
養豚農家を営む喜納(きな)家の長女に産まれ、
ブヒライフ満喫中のしのブーと申します。

今では「養豚農家の娘」をブヒブヒと楽しんでいますが、
小さい頃はいやでいやでたまりませんでした。
「養豚農家になんて産まれたくなかった」と思うこともありました。
一生懸命に働いて育ててくれた両親に
なんて失礼なことを思っていたのだろうと
今となっては本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです。

私の育った「喜納家」は物心ついた時から、
なんでも豚さん中心でした。
両親は毎朝早くに農場へでかけ、夜遅くに帰ってき、
台風の日には豚さんを守るため
私達兄弟を家に残し、農場に出かけていきます。
運動会やおゆうぎ会に、父が来てくれたことはありません。
365日休みの日なんてないし、家族で旅行なんて夢のまた夢。

「私より豚さんのほうが大事なのね」なんて
豚に嫉妬したのは全国広しといえども、
私ぐらいじゃないかと思います。
(もし他にいたらご連絡ください。生涯の友になれると思います)

そんな幼少期を経た娘は養豚から離れ、憧れの週休二日、
アフターファイブを楽しみにする
可愛いOLさんにでもなるかと思いきや、
家族で飼育している「紅豚」と「紅あぐー」を
インターネットで販売するお仕事に就きました。テヘ。

いろんな葛藤はあったものの、
私が小さい頃から見てきた、父のことや豚さんのことを
「紅豚物語」と「紅あぐー物語」という物語にし、
その手書きの冊子を片手に、全国を飛び回りました。
(もし良かったら検索して読んでもらえると嬉しいです)

それを機に、全国から沢山のご注文を頂くとともに
美味しい、ありがとう、というお声を頂き、
今まで知る事の無かった「生産から先」に触れることが出来ました。

「うちの豚肉ってばいろんな人を幸せにしてるんだな」と、
言葉にできないぐらいの衝撃を受け、
感動したことを今でも覚えています。

そこから、一気に私のブヒライフが加速しました。

父の作る豚肉は日本一美味しい!
みんなに食べてもらいたい!知ってもらいたい!
この豚肉で幸せな食卓を囲んでもらいたい!
豚肉からハッピーが広がるなんて、最高だ~!!

と、豚肉の食べ過ぎで幸せホルモンが分泌しまくったのか、何なのか、
とにかくお肉を通して、幸せな輪を広げるということに夢中になりました。
その中で沢山の素晴らしいご縁を頂き、全国にお友達ができ、
また、お父さんの豚肉を食べてもらうパーティーで出会った
旦那サマと結婚し、可愛い息子まで授かってしまいました。
今となっては「農家の娘に産まれて最高に幸せ」です。

現在はネットショップを卒業し、人生の目標となった
「幸せな農家」を目指すべく、
実家の喜納農場で日々修業中です。
これからもユイマール(沖縄の方言で、お互いを想い合い
手と手を取って助け支え合う結いの習慣のこと)ならぬ
ブヒマール(豚さんを通して広がり繋がる幸せの相互作用!)の輪をひろげるため、
今日も明日もブヒライフを突き進んでいきたいと思っています。
 

kinashinobu1.jpg

喜納農場自慢の紅あぐーステーキ。

 

kinashinobu2.jpg 

紅豚物語と紅あぐー物語を片手にイベント。

 

kinashinobu3.jpg

ブヒマール!紅豚・紅あぐーのご縁でたくさんのすてきな出会いがありました。

 

kinashibobu4.jpgkinashinobu5.jpg

   東京にて紅あぐーイベント。        喜納農場にて。

PROFILE

喜納しのブー(きな・しのぶ) さん

1982年父・喜納憲政、母・智子の長女として産まれる。うるま市生まれのうるま市育ち。
実家の喜納(きな)農場は紅豚と紅あぐーを生産している。
大学卒業後、一度は就農するが、世間に出てみたいと農場を飛び出す。ものの、
やっぱり農場と繋がっていたくて紅豚と紅あぐーをインターネットで販売する
【おきなわ紅豚ネットショップ】の店長を勤める。2014年、結婚・出産・退職を経て、
「幸せな農家」を目指し、現在は喜納農場の一員として修業中。

しのブーブログ
http://benibuta.ti-da.net/

紅豚物語
http://www.benibuta.co.jp/hpgen/HPB/categories/71569.html

紅あぐー物語
http://www.benibuta.co.jp/hpgen/HPB/categories/95590.html

2015.04.01

kinashinobu_jikai2.jpg

 

これまでのエッセイ

↑PAGE TOP